トイレ博物館トイレの歴史は人類の歴史である!トイレの歴史 (pdf)へのリンク
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縄文時代、弥生時代のトイレ
川岸に張り出した所にあり、川に直接排便
をしていました。現在は、川の中にも杭などが
残っていませんが、遺跡では杭の先だけが
川底に残っている場合があり、その付近の
川底から糞石(化石)が見つかる事があります
平安時代の貴族が使用した樋箱の
一種で御小用箱と呼ばれた。
世界の便器は大別すると、座り式(いす式)便器
としゃがみ式便器に分かれます。
この境界はトルコのイスタンブールで、
ここより西は座り式、東はしゃがみ式です。
現在でもこの境界は変わっていません。

平安時代の樋箱
しゃがみ式おまるの一種である。
鳥居のような丸い棒の部分が「きんかくし」です。
きんかくしは日本独自のものです。
この「きんかくし」を後ろにして、用を足します。
高貴な方がトイレに行くと、侍女がついてきて
十二単の裾をまくり上げ「きんかくし」に掛けます。
用が済み次第侍女は、十二単の裾を元に戻します。この当時「きんかくし」は、「きぬかけ」と言う言葉
が変わった物で、何時から「きんかくし」という
呼び名に変わったのかは分かりませんが、
江戸時代末期までこの形が使われたのは確かです。
トイレで出された糞尿は、砂の入った箱に落ち、
家来がその箱の糞尿を捨てます。
汲み取り式便所(江戸~明治)
糞は便器の下に設けた便槽に溜められ、
農作物の肥料に利用された。
水戸黄門の小便器
「のし」の形をした小便器に杉の葉を
敷き詰めて用をたした。
杉の葉が、匂いと音を消し又周囲に
飛び散らない役目をした。
非水洗式和風大便器(角形便器)明治
昔の和風便器は木製のものでした。
しかし、木製の便器は腐食しやすく、耐久性
を高める為に陶器製の便器が登場しました。
当初の形状はそれまでの木製を模した角形
で、表面に絵柄を施した高級品でした。
その後、品質を高める為に高温で焼成する
ようになりましたが、このとき便器の形状が
歪の出にくい小判形に変わり、その形状が
今も和風便器の形状として引き継がれています。

非水洗式和風小便器(明治)
向高(むこうだか)と呼ばれる、桶型の小便器。
昔、トイレの形態として、桶状の木製可動式便器
(置便)を設置し、用便後、溜まった小便を定期的
に捨てる方式のものがありました。
しかし、この方式は捨てる作業が面倒な為、
そのうち便器の底に穴を開けて固定式で使用する
方式のものに変わっていきました。
そのとき、便器は木製から耐久性のある陶器で
製作されるようになりました。
向高小便器は、元になった置便のときの桶の形
を踏襲し、明治までは表面に絵柄が染付け
されていました。
漏斗式便器(イギリス製)
水洗便器は19世紀後半に色々な構造の物が
発明され、発達しました。これは漏斗状の便鉢
と排水トラップを別々に製作し、それらを組立て
使用するようにした、現在の洗落とし式便器の
元になった便器です。
昔の簡単な構造の便器は鉛や、いものホーロー
等の金属で出来ていました
しかしその後、機能の優れた高級便器の開発
が進むにつれて、便器の構造は複雑になって
いきましたが、金属のままでは複雑な構造の
物は製作が困難な為、形成性に優れた陶器
で製作することが一般的になりました。
和風洗出し大便器
TOTO製C1(昭和6年~昭和28年)
昭和初期の一般的な和風洗出し大便器です。
本体にトラップはなく、陶器製の排水トラップを
組み合わせるか、鉛管を加工して排水トラップ
を設ける必要がありました。
どちらも施工が大変な為、現在はトラップが
本体と一体に設けられた物に変わり、トラップ
が無い大便器は一部の特殊用途以外では
使用されなくなりました。
サイホン式便器
TOTO製C21(昭和30年~昭和56年)
戦後の高度成長期に、住宅からパブリック向
まで、色々な建物に多く採用された中級クラス
の便器です。
給水装置は平付ロータンク、隅付ロータンク
フラッシュバルブのいずれも組合せ可能でした。
しかし、昭和46年にモデルチェンジされた際、
同時にタンク密閉型サイホン便器(C423&S523)
が発売された為、その後はフラッシュバルブ
との組合せで使用するようになりました。
サイホンゼット式大便器
C38の後継品であるサイホンゼット便器
当初はロータンクとフラッシュバルブの
兼用型でした。その後フラッシュバルブ
専用型となりました。ゼット穴より強制的
にサイホン作用を起こさせるようにした
物で、サイホン作用がつよく排出能力も
強力です。このため留水面は便鉢を全面
おおうほど確保でき、水封も一番深く取る
ことが出来ます。洗浄能力も優れている
ので、当時の便器では最も高級な便器
でした。
国会議事堂で使われています。
台付小便器(サニスタンド)
TOTO製U110(昭和26年~昭和46年)
東京オリンピックが開催された国立競技場の
トラック下に作られたトイレに設置され、大いに
評判となったサニスタンドと呼ばれる小便器
です。
アメリカでストッキングが出始めた頃、女性の
型が便座に座って用をたすと、ストッキングが
伸びたり、伝線したりしましたが、この小便器
を使用して中腰になって用をたすなら大丈夫
と云うことで注目を浴びました。
このようなことから、サニスタンドは女性用の
立小便器と思われますが、実際は男女兼用
の小便器で、日本では男性用として使用され
たのがほとんどでした。
力士用腰掛便器(左端)
TOTO製CZ432(昭和60年)
両国国技館建設にあたり、力士が使いやすい
便器として開発された物です。
力士は体格がよく、普通の便器ではお尻が
便器からはみ出してしまい大変窮屈です。
そこで、 両国国技館建設にあたり、力士が
使いやすい便器として開発された物です。
実際に力士に座ってもらってサイズを決定
しましたが、ご覧のように一回り大きくなって
います。(巾が5cm、長さが7cm大きい)
又、力士の体重に耐えられるように裏側の
便座あたり止めを6箇所にするなど丈夫に
出来ています。
幼児用便器(中央)
実際に保育園等で使用され、幼児が落ち
込まず、トイレトレーニングが出来るように
なっています。高さも低く作られています。
右の普通の便器と比べると、良く違いが
分かると思います。
サイホンゼット式大便器
TOTO製C720&S710B(昭和51年~平成13年)
水不足に対応する為に昭和51年に発売された
節水消音便器(CSシリーズ)です。
機能を落とさずに下表の通り大幅に節水を
図ると同時に使用時の給水音を小さくする
機構を搭載した初代の節水便器です。
日本で最初に商品化されたサイホンゼット式
の高級便器です。
サイホンゼット式の他に、サイホン式、大小
切り替え装置を備えた洗落し式と洗出し式
の便器が品揃えされました。
洗浄推量比較 従来型 節水型
サイホンゼット式 20L 13L
サイホン式 16L 13L
洗落し式 12L 8L
洗出し式 12L 8L
ネオレストAHタイプ
TOTO製CES9793(平成19年~)
タンクの無いローシルエットフォルムはトイレ
空間にゆとりと広がりが生まれます。
トイレ空間に美しく映える洗練されたデザイン
は、お掃除にしやすいカタチでもあります。
世界初の洗浄技術「ハイブリッドエコロジー
システム」搭載のネオレストAHタイプは、水道
から直接流れる水と、内臓タンクから加圧され
て流れ出る水によってパワフルに洗浄します。
「節水・省エネ達成率NO1」・「低水圧どこでも
設置」・「やわらかい洗浄音」
ハイブリッドによってタンクレストイレが大きく
進化しました。
誰もが使いやすい快適機能満載のトイレで
新しい気持ちよさを満喫してください。
リンク集
日本トイレ協会(11月10日はトイレの日)
TOTO株式会社
リモデルクラブ久留米店会
有限会社 ウッズ
トイレなるほど博物館
トイレおもしろ図書館
TOTOトイレ歴史資料館
(北九州にあるよ)
トイレのお手入れ、掃除
第1回トイレ川柳入賞作品
第2回トイレ川柳入賞作品

TOTOキッズおもちゃ箱(塗り絵、ゲーム、etc)

ウンチクその1
古来のトイレの名称

はばかり 人の目をさけて(はばかって)用を足すところ。
ご不浄
(ごふじょう)
表に出せない陰の存在。「ご」は敬語。ウンチやオシッコのことを不浄と言うから、トイレ自身も不浄と呼ぶ。
お手水
(おちょうず)
トイレから出てくると,水をためた鉢(手水鉢)があり、 そこで手を洗ったことから、
暗にトイレのことを指していった。
遠方
(えんぽう)
人目の届かぬ遠いところへ行って、用を足す。
便所
(べんじょ)
仏教からきた言葉で、便利なところと言う意味。今まで外で済ませたり、部屋の隅でそっと用を足していた人にとって、まさに便利なところだった。
手水場
(ちょうずば)
神社にある手を清めるところが手水場。その名がトイレのそばの手洗い場にも使われ、後にトイレのことになった。
雪隠
(せっちん)
昔中国の霊隠寺に、トイレ掃除をとても熱心にする雪套(せっとう)和尚と言う人がいました。この和尚の名前の「雪」と、お寺の名前の「隠」をとって雪隠となりました。

(かわや)
もともとは川屋。川のそばや、川の上に作った小屋トイレのこと。家のそばに小屋トイレを作ることもあり、これを側屋とよんだからとも言われていますが、これは間違い。
東司
(とうす)
禅寺では寺の東側のトイレを「東司」と呼ぶ。もとは厠の守護神のこと。北側のトイレを「雪隠」、南側を「登司」、西側を「西淨」と呼んだ。京都東福寺の「東司」は有名。
後架
(こうか)
トイレはたいてい家の奥、後の方に作られたからこう呼ばれました。もともと禅寺の後ろの方にある洗面所のこと。
高野山
(こうやさん)
高野山の僧侶は髪を剃ることから、髪を落とす、転じて紙を落とす、ということで、「トイレ」のことを「こうや」というようになったという。
閑所
(かんじょ)
人が入ってもひまなところ。ひまだからトイレで新聞を読む人がいたり、落書きをする人が多いようです。
装者所
(よそものどころ)
これは服を着替える部屋と言う意味で、昔中国の身分の高い人は、トイレに行くと服にニオイが付くので、そのたびに着替えたと言います。

変わった名称
カセットテープ テープは録音するためのもの。「音入れ」、即ち「オトイレ」。
むらさき デパートの従業員同士の符丁である。客商売ではお客にトイレに行くことを悟られないために「私、むらさき」と同僚に言って席を外す。
さんさん
つきあたり
客商売の従業員が使っている符丁であるが、その由来は不明である。

うんちくその2

雉撃ち考
野外(登山、キャンプ、ハイキング等)で排泄することを俗に「雉を撃つ」といいます。(野糞)
大便を「大雉」(親雉)、小便を「小雉」(子雉)と称し、オナラを「空雉」を撃つと申します。
その姿勢が、猟師が雉を撃つ時の薮の中にかがんでいる時の姿勢と似ているためらしいのですが。
人によっては、雉を撃つのは男性だけで、女性はお花を摘むらしいです。
正統派雉撃ちの作法
他人の踏み跡を避けて(未熟な先人生産物をふんづけない為)、人目につかないヤブ、草むらに入ります。
場所としては両手でひっくり返せる石があるようなところが最適な雉撃ち場です。
石を持ち上げればちょうど良い窪みができています。石の裏の土は適度に水分を含み、微生物が分解を早めます。
用を足したらトイレットペーパーに火をつけ、(山火事に注意)きれいに燃やします。紙は灰にすることで
土に還りやすくなります。最後に石を元通りにすると痕跡が残りません。
適当な石がない土の場合は10~15CMの深さで30CMの直径の穴を堀り、用を足したらトイレットペーパーを燃やし
土をかけ、良い堆肥になるようにお祈りして立ち去ります。
尚、下のほうに水場や沢があるところは避ける事。

うんちくその3

世界の約2/3の人達は、紙以外でお尻拭いています。
ちなみにウオシュレットは水です。

お尻を拭くもの 主 な 製 品 国    名
指と水   インド、インドネシアなど
指と砂 砂漠地帯の砂 サウジアラビア
小 石 平らな石 エジプト
葉っぱ 大きな葉っぱ、フキ ソビエトの一部、日本
ロープ・ナワ   日本、中国、アフリカサバンナ
茎やわら   日本、韓国
海 綿   地中海諸国、ローマ帝国
トウモロコシ トウモロコシの先の毛 米国コーンベルト地帯
木片・竹べら   日本、中

資料「トイレの文化誌」西岡秀雄著